しばらく台湾のニュースのチェックを怠っていましたが、久しぶりに見てみると「鮭魚之乱(サーモンの乱)」という話題が面白かったのでご紹介します。
1.日本のスシローは台湾でも「寿司郎」として大人気で、私も何度も関連記事をご紹介してきました。
2.今回の「鮭魚之乱」は、「鮭魚(中国語でサーモンの意味)」の2文字が入っている名前の人がいたら、寿司を無料で差し上げますというプロモーションを「寿司郎」が発表した事に始まりました。無料の食べ放題は本人だけでなく、友人を5人まで連れて来れるという大判振る舞いでした。
ちなみにプロモーション期間は3月17日と18日の二日間で、「鮭魚」という全く同じ漢字が入っていなくとも、同じ音の漢字が1つ入っていれば1割引で、2つあれば5割引きという企画でした。
3.このニュースを知った一部の若者たちが、役所に出かけて改名した事で「鮭魚之乱」が勃発しました。
改名した後で、友人達を引き連れて寿司郎で食べ放題する人もいましたし、ネットで広く参加者を募集して、チャッカリ参加費を徴収して儲けるような人もいたようです。
4.台湾は生涯で3回は改名が出来るそうです。以前日本で「悪魔くん」なんて名前をつけようとした親がいて、役所に拒否されたなんて話題がありましたが、台湾は超自由な国ですから、制限回数内であればどんな名前でもつけられますし、字数も制限無いので文章のような奇怪な名前を付ける人もいました。
シンプルに自分の名前を「鮭魚」に変える人もいれば、
ちょっと捻って、「大きく口を開けてサーモンを食べる」なんてわけのわからない名前にした人もいます。
一番驚かされたのはこの人でした。氏名が何と36文字です。サーモンを入れるだけでなく、ついでにアワビ・マグロ・蟹・雲丹・貝柱・ロブスター・和牛なんて高級食材を入れ、更に高級ホテルの名前も羅列する強烈さです。今回のプロモーションの後でも、また新手のプロモーションが出た時にも対応できるような配慮のようです。
ちなみに、改名するなんて考えてみたことも無いので、どうしたらできるのか全く知識はありませんが、日本で改名する場合の方法を少し調べてみました。
この情報を見る限りは日本でも改名できるようですが、一般的には1回しかチャンスはないようです。費用は大したことありませんが、時間は2週間~1カ月半くらいかかるようです。
台湾の場合は、本人が役所に出かけてその場で手続きが完了するようです。如何に日本の役所仕事が非効率かを物語っていますが、この点に関しては台湾の効率の良さも如何なものかなあとも思います。
ちなみに、鮭魚に改名した台湾の若者たちは、寿司郎でタダで食べ放題した後は、再び役所に出かけて元の正しい名前に戻す手続きをするそうです。
誰が作ったのか知りませんが、台湾各地で鮭魚に改名した人数を時系列で表す資料も公開されていました。これを見ると最初は「高雄」が1位で突っ走り、その後「新北市」に逆転されています。またプロモーションが終わると、「鮭魚」の数が減っていくのがわかります。それにしてもこんなデータをどうやって調べたのですかねえ???
ある一人の若者は元の名前に戻そうと役所に出かけたものの、名前を戻すことが出来なかったそうです。実は本人が記憶していない子供の頃に両親が2回の改名をしており、今回で3回分を使い果たしてしまったので、残りの人生をマジで「張鮭魚之夢」として生きて行かなくてはならないようです。
ちなみに、日本のスシローが同様のプロモーションをしても、1回しか改名できない制限がありますし、変な名前は認められないので、「鮭魚之乱」は起こりそうにありませんね。
5.女子大生の彼女は、役所で改名の手続きをするところから動画の撮影をしてユーチューブで公開しています。お母さんを連れて改名手続きに出かけている点が凄いし、また堂々と動画の撮影しても怒られない台湾の役所も凄いです。彼女はこの後で寿司郎で100皿も平らげたそうですが、ギャル曽根のような大食いでもあるようです。
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