台湾の統一地方選挙が近づいています。

(東京外国語大学 小笠原欣幸さんの解説)

20181124日,台湾の全22県市において,県市長,県市議員,郷鎮(市)長,郷鎮(市)代表,村長・里長がいっせいに選出される。この統一地方選挙は,台湾の次の4年間の地方政治を決するのみならず,台湾政治自体を動かす大きな意味を持つ。

 

 次の総統選挙は20201月投票の見込みだが,台湾の選挙運動の開始は早いので,1年前の2019年春頃には総統選挙が始まっている。つまり,今回の統一地方選挙が終わってから総統選挙が始まるまでわずか3か月しかない。ここで敗北すると立て直しができないまま総統選挙になだれ込む。統一地方選挙は総統選挙の「前哨戦」というよりも「前半戦」と呼んだ方が実態にふさわしい。地方選挙でありながら2020年総統選挙のゆくえを決める非常に重たい選挙ということができる。



今回の選挙では、高雄市長選に出ている国民党候補「韓國瑜」の活躍に注目しています。この禿げ頭のオジサンは、当初はまったく人気もなく、単に参加するだけの候補者の1人にしか過ぎませんでしたが、失うものの無いヤケクソの戦法が功を奏したのか、突然大人気となりました。今ではオジサンの選挙運動の様子が毎日のようにマスコミで流され、ひょっとするとひょっとしそうな勢いです。彼の名前が韓国に似ている事から、もじって彼のブームは「韓流」とも呼ばれています。

今回のニュースに登場するのは、52歳の韓國瑜の支持者で、彼は高雄出身ですが、30年以上も台北で働いている「北漂族」だそうです。「北漂」って最近の流行語で、止む終えず故郷を離れて台北で働いている地方出身者を指す言葉です。(台湾だけでなく中国でも同じように使われているようで、その場合は北京で働いている人を指すようです)

さて、話を戻しますと、彼は熱狂的な支持者なので、応援する目的で髪型を変えました。

髪の毛を刈り込んで、「韓国国旗」と「魚」を描き、魚の発音が「瑜」と似ているので、併せて、「韓國瑜」を示しているそうです。

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さて、もうすぐ結果が出ます。注目してみましょうね。

それでは中視新聞の動画をご覧ください。