今回は台北市の選挙の看板の話題です。


以下のミニバスに書かれた選挙の広告のデザインは、特に珍しいものではありませんが、今回話題になっています。


中央で堂々と写っている男性が、実は候補者本人ではないそうなんです。「一体お前は誰やねん?」ですよね。


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以下の写真の男性が、本物の候補者です。上記の写真の男性は、候補者の選挙事務所の関係者でした。

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何故そのようになってしまったのかは、台北市の条例が関係しています。

競選廣告(選挙の広告)は投票日の2カ月前からしか掲示できず、違反した場合には撤去され罰金を支払わなければなりません。

競選廣告(選挙の広告)には、通常は候補者氏名、写真、スローガン、選挙項目等々が記載されますが、規則に従えば、それら要素が3項目以上のものが競選廣告(選挙の広告)と認定されます。いわゆる「露三點」となればアウトです。

逆に2項目であれば競選廣告(選挙の広告)ではなく、形象廣告(イメージ広告)となるので、2カ月以上前でも看板が出せる事になります。


今回話題の候補者の説明によれば、

1.スローガンは絶対に外せない。

2.選挙の2カ月以上前なので、残り1項目しか掲載できない。氏名か写真かの選択を迫られ、氏名を取った。

3.写真は仕方ないので、関係者の写真を修整して採用。この点は逆に議論される効果が期待できるのではないか?

確かに、今回はニュースにも取り上げられたので、実際に効果はあったと言えますね。



もう一つ、別の候補者の事例です。この女性の名前は「林亮君」ですが、名前の1文字「亮」をデザインとして看板一面に書いて注目されています。

看板には氏名と写真の2項目が既に入っており、更にスローガン等を書けば違反となるための対策だそうです。

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左は彼女の別の看板です。こちらも「亮」をデザインとして活用しています。右側の別の候補者の看板は、氏名・写真・スローガン・選挙項目と4つも記載されており、こちらは明らかに規則違反で、撤去・罰金の対象です。

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それでは以下のTVBS新聞の動画をご覧ください。