WS000922


中国共産党の機関紙でもある「人民日報」が「19大」の閉会を報道していますが、香港メディアの分析が興味深いのでご紹介します。

今回の人民日報は、一面中央の約1/3を習近平の個人写真が占めており、その他の6名の中央政治局の常務委員との小さな写真は下の方に追いやられていました。

個人写真が大きなスペースを占めるのは、歴史的に見ると文化大革命の時代の1969年4月の「9大」まで遡らないと同様のものはないそうです。

当時の人民日報の一面は毛沢東の個人写真1枚だけが掲載され、「偉大的領袖 毛主席萬歲!萬歲!萬歲!(偉大なるリーダー毛首席万歳!万歳!万歳!)」と書かれていたそうです。


「9大」から「19大」までの間の9回分の人民日報の一面には、3つのパターンがありました。

1.核心的リーダー達の個人写真を掲載(大きさは同じ)。例ば13大

2.核心的リーダー達の写真のうち、総書記の写真が若干大きくて、少し高い位置に掲載。例は17大

3.最高権力者が変わる時には、2人のリーダーが一緒に写る写真がメインで、サブにその他リーダーの個人写真。例は18大。


毛沢東個人への崇拝が文化大革命の悲劇を生んだとの反省から、集団指導体制を強調してきた傾向があったものの、今回の写真を見る限り昔に逆戻りしている印象がありますね。この傾向が良い方向に作用すれば良いのですが、如何に「偉大な指導者」であったとしても所詮は人間ですから、変な風にならなければ良いのですが。 Good Luck !